produced by ACE

【建築奔放】あすかとお散歩~東京駅緑化計画編~

2019.8.27

Construnction Industory Media

こんにちは!POPCONEモデルのあすかです。

10年前から東京駅周辺の丸の内、大手町、有楽町エリアを筆頭にヒートアイランド現象と温暖化防止のためのクールシティを目指した緑化計画が進んでいます。

今年5月、避暑地北海道で史上最高気温の39.5度が観測されたように、地球の温度はどんどん記録を更新し上昇し続けています。都会などのビル密集地では特に温度が上昇しやすく、下げるためには緑を増やしてCO2の排出を軽減しなくてはなりません。そこで取り組みとして打ち出されたのが東京の緑化計画です。

現在も各地でうだるような暑さが続いていますね。緑化計画を進めることによってどのような効果が期待されているのか見ていきましょう!

東京駅に興味のある方はぜひこちらの記事もご覧ください。

 

東京の緑化計画

なぜ緑化計画が立てられたのか

東京のような都心部は気温が高くなる傾向にあります。それをヒートアイランド現象と呼び、東京では過去100年の間で平均気温が約3℃上がりました。中小規模の都市の平均気温上昇が約1℃であるのに比べると大きな上昇であることが分かります。

ヒートアイランド現象の原因はこのようなことが上げられます。

  • 緑地や水面の減少
  • アスファルトやコンクリートに覆われた地面の増大
  • 自動車や建物などから出される熱(排熱)の増大
  • ビルの密集による風通しの悪化

ヒートアイランド現象が進行することにより、集中豪雨との関連性が指摘されており真夏日の増加熱帯夜の増加だけではなく熱中症の増加にもなり、健康への被害が深刻化していきます。

また東京都環境局は緑化計画制度を設け、公式ページで以下のように記してます。

緑化は失われた自然の回復のはじまりです。都市の中に美しい景観を形成し、うるおいとやすらぎのある快適なまちづくりに重要な役割を果たしています。また、ヒートアイランド現象の緩和、大気の浄化、雨水の浸透など、都市生活の面において多様な役割を担っています。このため、今ある緑を守り育て、失われた緑を少しでも多く回復していくことが必要です。

出典:東京環境局

風通しがよければ体感温度はぐっと下がります。しかし東京中心部はビルの密集により風が通らず大気中にも熱がこもり、アスファルトは熱を持つと温度を下げるのに時間がかかるのでとても暑く感じるのです。

緑化計画を進めるために

このような温暖化問題の対策として東京駅は緑化を推進しています。緑化計画にはビルの建て直し以外に、以下のような取り組みがあります。

  • 屋上緑化・壁面緑化・地上緑化実施
  • 保水性舗装実施
  • 緑陰のレストスペース
  • 街路樹整備
  • デジタルは百葉箱の設置
  • 太陽光発電の設置など

これらの取り組みによって二酸化炭素の排出量削減効果があると推定され、1℃程度の変化が見られたという観測結果も出ています。緑化が前進していけばこれから大きな変化が見られるかもしれません!

 

東京駅周辺で緑のお散歩

東京駅周辺でたくさんの緑を見ながらお散歩することができます。

東京駅から皇居をつなぐ行幸通りは、皇室の公式行事や外国大使の信任状捧呈式などに使われる由緒ある道路で首都東京の顔として、歴史と文化を生かした風格ある街並みとなるよう整備されています。並木道では秋に色づく紅葉も楽しむことができます。

他にも東京駅出口からすぐにある丸の内仲通り、大手町仲通りでは冬に200本を超える街路樹が上品に輝く丸の内オリジナルカラー「シャンパンゴールド」のLED約100万球で彩られ、昼間とは違った雰囲気を味わうことができます。

丸の内イルミネーションは今年開催されれば18年目になるそうです。他にはどんな自然があるのか見てみましょう!

環境との調和への取り組み八重洲グランルーフ

八重洲グランルーフは環境への配慮としてエネルギーの消費抑制、廃棄物の削減、緑化、中水利用など、環境との調和への取り組みを進めています。

八重洲グランルーフの緑

高木、地被類の緑化に加え最新の緑化技術により構築物の壁面を緑化し、緑溢れる広場をつくられました。緑化面積を拡大し駅前広場は壁面緑化面積を含め3000㎡あり、これはピーク時のコンクリート壁面表面温度と比較すると約10℃の温度軽減が見込まれています。

八重洲グランルーフの水

雨水などの中水を活用し、構内のトイレ利用水や壁面緑化から最新の環境技術によるドライミストを設置し周辺温度を2~3℃下げることができ、このような中水の活用により年間1.5tのCO2を削減することができると見込まれています。

八重洲グランルーフの風

風車を媒体とした自然エネルギー活用し省エネ化により環境負荷を軽減することができます。発電した電気はポール照明などに活用されています。

都会の中の自然林、大手町の森

東京駅の丸の内北口から大手町方向へ進み、駅前交差点まで来ると高層ビルの隙間に森が見えてきます。

約10分歩いてみると大手町タワーに到着し、そのふもとには大手町の森があります。大手町の森はもともと大手町にあった植栽を再現したもので、木々の間隔や木の年齢、光の差し込みまでが「計算しつくされた自然林」ともいえる森です。歩道は木々で日陰になり木漏れ日がキラキラしています。

広さは約3600㎡あり100種類以上の木や植物が植えられています。「プレフォレスト」として千葉県の君津で木々を生育し検証を重ね大手町に移植されました。森の春夏秋冬を観察し照明設計や施設デザインにフィードバックしたそうです。

生態系のネットワークをつくる皇居

東京駅から徒歩約5分のところに皇居があります。千代田区最大の緑被地区である皇居には、2015年に調査された結果では約3500種類の動植物が生息することがわかっており、生物の移動拠点となることを目指しています。

天皇陛下は即位後初の地方行事でのおことばでこのように述べています。

健全な森林は、地球温暖化防止や生物多様性保全にも大切な役割を果たすなど、国民共通の財産といえます。

皇居ではオオタカやカワセミ、コゲラなどの野鳥も観測されており、さまざまな動物や昆虫が住み着いています。東京駅の目の前ですが、緑があるだけで野生動物が生息でき都会の中心と思えませんね!

東京駅を見下ろせるKITTE

日本郵便が初めて展開する商業施設KITTEは2013年に設立されました。

KITTEの6階にある屋上庭園へ行くと都会の中心と思えない芝とウッドデッキが広がっており、東京駅と新幹線を見下ろすことができます。23時まで開放されているので夜景も楽しめますね。

KITTEには「来て」という意味があり、商業施設にとって大切な賑わいをつくることと、多くの人に来ていただきたいという想いを楽しく伝えることを目標に名付けられたそうです。

 

まとめ

世界のリーダーたちは2015年に地球の平均気温の上昇を1.5度までに抑えることに合意しました。しかしこれは「1.5度なら安全」と言うわけではなく「なんとか1.5度までに抑えよう」という取り決めです。

オバマ元米大統領はこのような言葉を残しています。

私たちは気候の変動の影響を感じる最初の世代であり、対策を取ることができる最後の世代である。

この目標を達成するには2030年までにCO2を半減させなければなりません。しかし日本では石炭火力発電所の設置が各地で計画されており、自然エネルギーの普及は阻まれています。

わたしたちは連日ニュースで異常気象を見聞きし、そして体験しています。2019年の7月は地球観測史上、最も暑い月になったとアメリカ海洋大気庁が発表しました。何年も前から言われてきた温暖化の影響を体験する最初の世代になり、次の世代はわたしたちのように暮らせなくなっていくかもしれません。

それを防ぐには東京駅のように街に緑を増やし自然エネルギーを普及させ水を再利用し地球を守る取り組みをどんどん進めていく必要があります。

みなさんもぜひ東京駅を訪れて、都会のオアシスと地球環境への前向きな取り組みを見てください!

以上、あすかでした!次回もお楽しみに!

この記事に出てきた人

オススメ記事

【建築奔放】あすかとお散歩~東京スカイツリー~

【建築奔放】あすかとお散歩~東京タワー~

【建築奔放】あすかとお散歩~東京駅編~

【建築奔放】あすかとお散歩〜大阪レトロ建築3〜

運営会社 / 関連事業