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【和室】時代とともに進化する!日本伝統の建築様式と特徴

2019.1.1

Construnction Industory Media

こんにちは!POPCONEのにゆです。

突然ですが、皆さまのお家に和室はありますか?日本のお盆やお正月は実家の和室に家族全員集まってご飯を食べる……なんて光景を映画やドラマでみかけることも少なくないですよね。それだけ和室は日本の生活になじんだ存在です。

今の和室には昔の日本で使われていた建築様式が受け継がれていますが、実は和室の建築様式はひとつではないんです!その時代ごとに人びとの文化や生活によって、和室には独自のスタイルが生まれています。

今回はそんな和室の歴史と、3つの建築様式について調べてみました。

知っているとちょっぴり賢くみえる情報が満載です!和室の知識を身につけておけば、日本の観光名所が楽しくなったり、海外の友達に教えてあげたりもできるかも……?

和室は日本の風土にぴったり

そもそも和室はどんな部屋なんでしょうか?

和室は日本の伝統家屋でみられる部屋です。これと決まった役割はなく、布団を敷いて寝室として、机を置いて書斎として、襖を開けて隣の部屋とつなげることで大広間としてなどとさまざまな使い方ができるのが特徴です。

また和室に使われている畳のイ草は、部屋の湿度が高いときは水分を吸収し、逆に乾燥しているときは水分を放出するという機能があります。四季があり、高温多湿な日本で快適で過ごすにはぴったりです。

部屋の形も使われている素材も、日本の暮らしに合うようにちゃんと考えられているんですね!

 

和室の歴史と3つの建築様式

和室のスタイルは成立した時代と特徴により、下の3つに大きく分けることができます。

平安時代 寝殿しんでん造り
室町時代~江戸時代 書院しょいん造り
安土桃山時代~江戸時代 数奇屋すきや造り

同じ和室でも、それぞれのスタイルにその時代の暮らしが反映された特徴があるようです。では、さっそく見ていきましょう!

 

上品で繊細「寝殿造り」


出典元-Wikipedia「寝殿造」、著作権者:Ktmchi、ライセンス:CC-BY-SA 4.0

寝殿造りの特徴

寝殿造り(しんでんづくり)寝殿を中心にしている上品で繊細な建築様式で、平安時代に確立しました。

建物の外回りにも内部にも壁がほとんどないため、中と外の区切りには蔀戸(しとみど)を吊って、また中の間仕切りには屏風(びょうぶ)几帳(きちょう)を使ってスペースを区切るのが特徴です。

平安時代につくられた和歌や物語などの作品には美しい自然の描写がたくさんでてきます。こういったところからも平安時代の人々が自然を感じることを大切にしていたことが分かり、建物も自然との調和するように考えられていました。

イメージとしては壁のない広い空間を布で区切っているという感じでしょうか……?開放的で自然に近い環境になるので、平安貴族がどれだけ自然を愛していたかが分かりますね!

寝殿造りの代表的な建築物

寝殿造りの有名な建物には、下記のようなものがあります。

  • 中尊寺金色堂ちゅうそんじこんじきどう(岩手県西磐井郡)
  • 平等院鳳凰堂びょうどういんほうおうどう(京都府宇治市)
  • 厳島神社いつくしまじんじゃ(広島県廿日市市)

この3つの建物はすべて世界遺産に登録されています。寝殿造りの上品で繊細な雰囲気が現代までの残っており、一度は見ておきたい日本の遺産です!

 

実用的「書院造り」


出典元-Wikipedia「書院造」、著作権者:Dingy、ライセンス:CC-BY-SA 3.0

書院造りの特徴

書院造り(しょいんづくり)書院を中心とした建築様式で、室町時代から形作られ安土桃山時代に完成しました。寝殿造りが貴族のための建築様式だったのに対し、書院造りは武家社会の成長とともに発展したことから武家造りとも言われています。

武士の家には来客が多いので、客を迎える部屋と日常生活のための部屋を障子や襖を使ってしっかり区切ることができます。また、客を迎える部屋には権力を目に見える形で示せる工夫がしてあり、畳や天井、その人が座る位置によって身分の違いが分かるようになっていました。

いわゆる和室のイメージである障子を引き戸として使い始めたのもこの頃からです。書院造りは現代和風建築の基本にもなっています!

書院造りの代表的な建築物

書院造りの有名な建物には、下記のようなものがあります。

  • 銀閣寺東求堂ぎんかくじとうぐどう(京都府京都市)
  • 慈照寺同仁斎じしょうじどうじんさい(京都府京都市)
  • 西本願寺白書院にしほんがんじしろしょいん(京都府京都市)

銀閣寺東求堂を作った足利義政も武士ですね!寝殿造りの優雅な建物と比べると、書院造りは実用的な建物が多いイメージです。

 

質素で素朴「数寄屋造り」


出典元-Wikipedia「数寄屋造り」、著作権者:Reggaeman、ライセンス:CC-BY-SA 3.0

数寄屋造りの特徴

数寄屋造り(すきやづくり)は、書院造りに茶室のデザインを取り入れた建築様式です。建築的な要素は書院造りと大した変わりはありませんが、書院造りに権力や身分の差を表す要素がみられるのに対し、数寄屋造りではそういった要素はなくして自由なデザインになっています。

数寄屋造りの建物は過度な装飾をそぎ落とし、建築に使う素材にも無駄な加工をなるべくしないでそのままの良さを活かす、質素で素朴なものが好まれました。

確かに、茶室に入ったら武士も庶民も身分は関係ないという話を聞いたことがあります。この時代に身分の差を表さない部屋をつくるというのは、とても自由な発想ですね!

数寄屋造りの代表的な建築物

数寄屋造りの有名な建物には、下記のようなものがあります。

  • 伏見稲荷大社御茶屋ふしみいなりたいしゃおちゃや(京都府京都市)
  • 曼殊院書院まんしゅいんしょいん(京都府京都市)
  • 光明寺京都本院瑠璃光院こうみょうじきょうとほんいんるりこういん(京都府京都市)

伏見稲荷大社御茶屋は国の重要文化財に指定されています。通常は非公開となっている建物ですが、春先からゴールデンウィークにかけてまでの期間は公開になりますので、春の京都観光で行ってみるのもいいですね

 

まとめ

本日ご紹介した3つの建築様式をまとめると、このようになります。

寝殿造り  平安時代に成立した貴族の建築様式。上品で繊細なのが特徴。建物の外に内にも壁が無く、広いスペースを屏風几帳などで区切る。
書院造り  武家社会の発展により室町時代に形作られ安土桃山時代に成立。来客が多かった当時の武士の生活に合わせ実用的に作られているのが特徴。
数寄屋造り 書院造りに茶室の要素を取り入れて成立。 素材の良さを活かすために余計な装飾をそぎ落とし質素で素朴なのが特徴。

同じ日本でも、時代背景や人々の暮らしによって和室に求めるものがここまで違ってくるんですね。

ずっと昔に成立した和室の様式を活かして建てられた現代の建物も少なくありません。その時代で暮らす人びとが求めることに合わせて変化しつつ、日本の風土で快適に暮らすための機能性は軸としてちゃんと残っています。

これから建てる新築にも和室が欲しいと考えている方もいるのではないでしょうか?現代では和室と洋室どちらも備わっているというお家も少なくありません。現代の和室は洋室とひと続きになっても違和感のないものや、壁に打ちっぱなしのコンクリートが使われているものなど、デザインも個性的でおしゃれになっています。これも時代に合わせた進化のひとつなのかもしれません。

もし現代で私が和室を作るとしたらどうしよう、写真映えする雅な窓とか欲しいかもしれません(笑)

ということで、本日はにゆがお送りしました。次回もお楽しみに!

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