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高所作業で使われていた胴ベルト式安全帯が使用禁止に?

2019.6.24

Construnction Industory Media

こんにちは。POPCONEのとまこです。

高所作業時の墜落・転落による労働災害は、従来からすれば減少傾向にありますが、未だに建設業での労働災害全体の4割以上を占めています。そんな墜落・転落災害を防止するため、胴ベルト型安全帯の使用が原則禁止になりました。

従来の胴ベルト型安全帯はどうして使用が禁止されたのでしょうか?使用禁止の理由についてご紹介します!

安全帯についてご興味がある方はこちらもご覧ください!

 

胴ベルト型安全帯の使用禁止

高所作業時の墜落・転落を防ぐため、厚生労働省は安全帯(胴ベルト型)などの使用2022年1月から原則禁止(一定の条件を満たした製品のみ認められる)にすることになりました。今後は法令上の製品名称も「安全帯」から「墜落制止用器具」に変更されます。

建設業界では主流となっている1本のベルトの安全帯ですが、着用しているからといって墜落しても安全とは限りません。墜落時に地面には到達しなくても宙づり状態でさまざまな危険があり、着用していたにも関わらず死亡してしまったケースもいくつかあります。

欧米ではすでに胴ベルト型安全帯の使用は禁止されていましたが、今回ついに日本でも使用が禁止となります。

 

墜落制止用器具とは

平成30年6月に労働安全衛生法施行令が一部改正されたことにより、従来の胴ベルト型安全帯やフルハーネス型安全帯などが「安全帯」ではなく墜落制止用器具という名称に改められました。

労働安全衛生法令では高所作業者の墜落による危険を防止する目的として、高さ2m以上の場所で作業を行う場合、作業床を設置して墜落による事故を防止することが安衛則第518条で規定されています。もし作業床を設置することが困難な場合には安全帯を使用しなければなりませんが、これまで主流だった胴ベルト型安全帯では危険性が高いことが指摘されました。

 

胴ベルト式安全帯の危険ポイント

フルハーネス型は複数のベルトで構成されていて墜落時に身体がフルハーネス型から抜け出さないようになっています

しかし安全帯(胴ベルト型)は一本のベルトを胴回りに巻き付けて着用する構造になっているため、墜落時の衝撃荷重によってベルトが伸びてしまいます。そのせいでベルトに緩みが出てずり上がり、身体が抜けてしまったり胸部や腹部を強く圧迫する危険性があります

これらのことから胴ベルトの場合、身体が抜ける可能性や落下時の衝撃などを含めて墜落後に救助に時間がかかってしまう現場では特にフルハーネス型を使用したほうが安全性が高いことがわかります。

胴ベルト型安全帯が原因で発生した死亡事例

平成18年から平成27年の10年間で胴ベルト型で起因する墜落による死亡事故は6件発生しています。

胴ベルト型安全帯が原因で発生した死亡事故の事例には下記のようなものがあります。

電柱上での作業 電話線の更新作業中に空中に張った電話線の不具合を改善するために胴ベルト型安全帯を張線にかけて作業していたが、胴部から胸部にずり上がってしまい宙づりとなった。
電線を跨いで姿勢を保持する作業 訓練用鉄塔での訓練中に両手で電線をつかんだ状態で宙づりとなった。電線に掛けていた胴ベルト型安全帯が胸部までずり上がり胸部が圧迫されていた。
電柱上での作業 電線補修作業時に電柱上で胴ベルト型安全帯がヘルメットに掛かり、ヘルメットのあごひもで顎部を圧迫されたまま宙づりになった。
鉄塔上での作業 作業終了後、照明柱を降りるためにフックを外した際、照明取付用架台から落下した。フックの金具が取付用架台と照明柱にひっかかり宙づりとなった。
ブランコ作業 窓ガラスの清掃作業時にブランコ板のロープの1箇所が外れてしまい、墜落して宙づりとなった。
胴ベルト型をロープ代わりに降下 屋上の吸気口周囲の水漏れ補修作業時に親綱とロリップと胴ベルト型安全帯を使用して降下していたら屋上から1mのところで動けなくなった。

 

死傷災害は平成22年から26年の5年間の間で170件発生しています。

このうち安全帯を使用していたが不適切な使用方法でフックが外れてっしまったり、地面などに衝突するケースや安全帯による長時間の圧迫が原因などの事例が多くを占めています。

 

まとめ

今回は胴ベルト型安全帯を中心とした墜落・転落の危険性や事故の事例についてご紹介しました。

高所での作業は危険がつきものです。いつ何があってもいいように安全帯をしての作業は大前提ですが、今回のご紹介で胴ベルト型安全帯を使っていてもさまざまな危険があるということを知っていただけたら嬉しいです。

高所での作業時には今後完全義務化される、より安全性の高いフルハーネス安全帯を使用することをおすすめします

以上、とまこがご紹介しました。次回もお楽しみに!

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