高所作業者の命を守る!「フルハーネス安全帯」の義務化とは
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こんにちは。POPCONEのとまこです。
皆さんはフルハーネス安全帯というものをご存知ですか?実は今後、建設業では高所作業者の墜落・転落事故を防止するために、このフルハーネス安全帯の着用が義務付けられます。
そこで今回は、高所作業に欠かせないフルハーネス安全帯についてご紹介します!

安全帯についてはこちらの記事もご覧ください!
現場作業者の命綱!?高所作業に欠かせない「安全帯」とは
建設現場や解体現場では常に危険がつきものです。足元が不安定な場所や高い所へ登らなければいけないことも多くあります。そんな高所作業時に作業者が安全に作業するために安全帯を使用します。今回は、高所作業に欠かせない安全帯についてご紹介します!
目次
フルハーネス安全帯
フルハーネス安全帯とは
フルハーネス安全帯とは身体全体を支える(肩、胸、腿)複数のベルトにランヤード(命綱)がついている安全帯のことをいいます。複数ベルトがついているため長時間の作業でも身体への負荷が少なくなります。
また、墜落時の身体へかかる衝撃が一点に集中する普通の安全帯に対し、フルハーネス安全帯は複数ベルトがついているため衝撃が分散緩和されます。
フルハーネス安全帯の種類
フルハーネス安全帯は、下記の2種類に分けられています。
- 腿ベルトV字型
- 腿ベルト水平型

腿ベルトV字型と腿ベルト水平型の特徴を紹介します!
腿ベルトV字型
腿ベルトV字型は文字通り、腿の付け根に密着するようにV字状にベルトを取り付けます。海外ではこのV字型が主流となっていて、墜落時に腿ベルトで骨盤が包み込まれるような構造になっているため衝撃荷重が分散されやすく極めて安全です。
腿ベルト水平型
腿ベルト水平型はV字ベルトに対して、腿ベルトが水平になっています。水平型は日本独自のスタイルとなっています。V字ベルトに比べてベルトが水平なため束縛感が少ないという理由で多く選ばれています。
しかし、この水平型ベルトはベルトをしっかり締めていないと宙づりになった際、ベルトがずりあっがってしまったり強く身体を圧迫してしまうことがありますので注意しましょう!
フルハーネス安全帯の義務化
建設作業において墜落・転落がもっとも多い死亡事故であるという結果があります。その結果を受けて厚生労働省は墜落・転落を防止するために2018年から2022年を期間とする「第13次労働災害防止計画」をまとめました。
フルハーネス安全帯の義務化とは
今まで高所作業をする作業者は墜落防止器具として安全帯が使われてきましたが、2019年2月1日より、高さ6,75m以上の高所作業ではフルハーネス安全帯の着用が義務付けられました。
今後の動きとして、下記のようなことが予定されています。
- 2019年7月 現行構造規格の安全帯の製造中止
- 2022年1月 現行構造規格の安全帯の着用および販売全面禁止
フルハーネス安全帯がいい理由
ここまでフルハーネス安全帯についてご紹介してきましたが具体的にフルハーネス安全帯を使ったらどう安全なの?と疑問に思う方も多いと思います。

ここからはフルハーネス安全帯が選ばれた理由についてご紹介します。
墜落時の衝撃荷重
先ほどもお伝えしましたが、フルハーネス安全帯は肩、胸、腿にベルトがあるため、墜落時の衝撃荷重を肩、胸、腿へ分散してくれます。また、複数のベルトで身体全体を支えてくれるため、身体がベルトから抜ける事もなくなります。
しかし普通の安全帯の場合、腰ベルトは一本しかありません。そのため墜落時にかかる衝撃が一点に集中してしまいます。身体がくの字になってしまい、胸部や腹部への圧迫が大きくなり死亡してしまう事例があります。また、くの字にならずに身体がベルトから抜けてしまう危険性もあります。
宙づり時の負担
フルハーネス安全帯は墜落後の宙づり状態でも複数のベルトが身体にかかる負担を軽減してくれます。そのほかにもフルハーネス安全帯ですとD環の位置が高く、頭部に近い部分にくるので宙づり状態で逆さまになってしまう可能性が低くなります。
しかし普通の安全帯の場合一本のベルトで全体重を支えなくてはいけません。そのため宙づり状態が長く続くと、長時間身体を圧迫することになります。それが原因で身体がしびれてきたり呼吸困難を起こしてしまうリスクが大きくなります。D環の位置も腰の位置にあるため逆さまになってしまう可能性が高くなり、腰ベルトが抜けて墜落してしまうリスクも高くなります。
まとめ
今回はフルハーネス安全帯についてご紹介してきました。高所作業時に義務化されたフルハーネス安全帯の重要性についてよく知らなかった方も今回のご紹介でわかっていただけたら嬉しいです!
一見普通の安全帯でも墜落時に身体を守ってくれると思い込んでいましたが、意外に危険がいっぱいだったことがお分かりいただけたのではないでしょうか?

命を守る器具になりますので、自分は大丈夫だと思わずに高所作業をする方は絶対使用するようにしてください!
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以上、とまこがご紹介しました。次回もお楽しみに!