冬の乾燥には気をつけて!冬に多発する火災!その原因と対策は?
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こんにちは、POPCONEのあやです!
冬になるとカセットコンロやストーブなどの暖房器具を使用することで火気を扱う機会が増えます。しかし、その使用方法を間違えると火災につながる原因にもなります。
つい先日2019年10月31日に沖縄県那覇市にある世界遺産「首里城」で、城の主要な建物の「正殿」や「北殿」、「南殿」などが全焼する大規模な火災が発生しました。また、11月4日には同じく世界遺産の「白川郷合掌造り集落」がある岐阜県大野郡でかやぶきの木造の小屋2棟が全焼するなど、全国各地で火災のニュースが後を絶ちません。

このような火災は冬に多くなると言われています。今回は冬に発生する火災事故の原因や対策についてご紹介します。
目次
冬に火事が増える2つの理由
冬になるとなぜ火事が発生しやすくなるのか?その大きな原因として空気の乾燥と火気使用が増えることがあげられます。
一年の中でもっとも乾燥しやすい季節は冬です。空気が乾燥していると火が付きやすくなり、さらに火が燃え広がりやすくなります。また、寒さ対策のため石油ストーブや電気ヒーターなどの暖房器具を使用する機会が増え、それらが出火原因の主要因にもなっています。
火事の主な出火原因
平成29年度の総出火件数は39,373件で、そのうち失火による火災は全体のおよそ70%です。火災の多くは火気の取り扱いの不注意や不始末から発生しており、出火原因別にみると1位「たばこ」、2位「放火」、3位「こんろ」、4位「たき火」、5位「放火の疑い」が上位となっています。
さらに総出火件数を火災種別で見てみると「建物火災」が最も多く、建物火災における出火原因としては「こんろ」「たばこ」「ストーブ」が多くなっています。(放火を除く)
火事対策のポイント
このような出火原因がある上で、火災の発生を防ぐために私たちにできることはあるのでしょうか?

ここからは自分たちにもできる火事対策のポイントをご紹介します!
調理中は絶対にその場を離れない!
調理中をしているときに突然電話が掛かってきたりお客さんが来訪してきたりすることは誰にでもあるでしょう。しかし、空気が乾燥している環境では火が周囲へ燃え移りやすいこともあり、つい調理中であることを忘れてしまい加熱しすぎた鍋やフライパンから火が出るケースもあります。
また、火が燃え移ってしまう危険性があるのでコンロの周りには物を置かないようにしましょう。調理中はコンロから離れないようにする、もし火元から離れる場合は一度火を止めるなどの対策を取りましょう。
たばこの火は確実に消す!
全国のたばこ火災の死者のうち、最も多いのは「寝たばこ」によるものです。たばこ火災の大きな特徴はふとんやクッションなどの綿製品に火種が落ちると炎が出ない無炎燃焼をすることです。炎が上がらずに長時間燃え続けるため、火災の発見が遅れ火災が拡大してしまいます。また、火種が消えたのを確認せずにゴミ箱に捨てたため火災が発生したケースもあります。
たばこを吸う際は必ず灰皿のあるところで吸い、火を消すときには火消し水などを使い確実に火が消えたことを確認するようにしましょう。消したはずは禁物です!
ストーブの周りに燃えるものを置かない
石油ストーブより電気ストーブのほうが火災の原因として多いのが実情です。ついつい暖かいものの近くにいると眠くなってしまいますが、寝返りを打ったときにストーブに毛布を押し付けてしまい火事になることもあります。また、石油ストーブの場合は火をつけたままの給油や持ち運びは絶対にしてはいけまん。
ストーブの周りは常に警戒し、スプレー缶など破裂の可能性があるものや燃えやすいものは近くに置かないようにし、ストーブから離れるときや就寝前は必ず電源をオフにする習慣をつけましょう。
配線まわりを整理する
コンセントの周りがタコ足配線になっている方も多いのではないでしょうか?許容電流を超えることで発熱・発火するタコ足配線は火災原因のひとつです。コードの上に重いものを乗せると配線に負荷がかかりショートする危険性もあります。また、コンセントと電気プラグの間にホコリ等が溜まり、それが湿気を吸うことで電気が流れて発火するトラッキング現象にも注意しなければなりません。
日頃からコンセントの周りはこまめに掃除をし、ホコリを溜めないようにしましょう。
放火されない、放火させない
平成28年度までの出火原因の第一位は20年連続で放火でした。家の周りには燃えやすい古新聞や雑誌などを置きっぱなしにしないようにしましょう。また、暗い場所は人目につきにくい格好の放火場所になってしまいます。夜中に徘徊することの多い放火犯にはセンサーライトなども有効です。照明などをつけて明るくすることで放火されにくい環境を作りましょう。
火災を防ぐために防災グッズを活用しよう
住宅用火災警報器
住宅用火災警報器は煙や熱を感知して火災の発生を知らせます。また、火災警報器は設置することが義務付けられています。しかし、定期的に作動しているかどうかをチェックしている方は少ないのではないでしょうか?万が一のときのために逃げ遅れることがないよう、お使いの火災警報器が作動しているのかどうか月1回程度は定期的に点検しておきましょう。
住宅用消火器
火災が発生してしまった際にいち早く止める手段として住宅用の消火器を準備しておきましょう。住宅火災に適した消火器は誰にでも安全に簡単に操作できることが特徴です。
その他の防火・防災製品
火災を未然に防ぐことも重要ですが、火災が起きてしまったときに延焼を防ぐ防火品も重要です。素材を工夫するなどして通常の製品よりも燃えにくい加工が施された防炎品にはカーテン、ブラインド、じゅうたん、寝具、衣類などさまざな製品があります。防炎品であれば火が燃え移りにくくなり、被害を最小限に食い止めることができます。
その他にも防火・防災機能のある製品として、煮こぼれ時や点火後一定時間が経過した時点で自動的にガスを止めるSiセンサー付きガスコンロや、トラッキング現象を未然に防いでくれるホコリ防止電源タップ、設定した震度の揺れがあったときに自動的に電気の供給をストップしてくれる感震ブレーカーなどもあります。
万が一、火事が起こってしまったら
火事が起きたときは、まずは大きな声で周囲に火事を知らせ落ち着いて119番通報をします。そして、煙を吸わないよう姿勢を低くしハンカチ等を鼻や口に当てて避難しましょう。もし炎が天井に燃え移ってしまった場合は初期消火は止め、炎が燃え広がる前に素早く避難してください。

煙は高いところから溜まり、煙の量が増えると床近くまで下がってきます。タオルやハンカチ等で鼻と口を覆い、姿勢を低くして煙を吸い込まないように注意しながら避難しましょう!
初期消火3原則
- 見つけたら早く知らせる(火災を見つけたら近隣住人にいち早く知らせる)
- 早く消火する(出火から3分以内が消火できる限度、あらかじめ身の回りで使える消火方法をおさえておく)
- 早く逃げる(天井に火が移ったり自分の手に負えない場合は迷わず逃げる)
消火するかどうかの判断ポイント
消火する
- 火元が確認できる(視界がきく)
- 炎が天井や自分の背丈よりも小さい
消火しない
- 火元が確認できない(煙の充満等で視界がきかない)
- 炎が天井に届いていたり、自分の背丈よりも大きい
非難時のポイント
- 持ち物などにはこだわらず、身の安全が第一
- 一度逃げたら絶対に戻らない
- 高齢者や身体に障害がある方がいる場合は避難を優先させる
- 火元から離れるように逃げる
- 家族がいる場合、逃げ遅れがないように避難する
- 逃げ遅れた人がいる可能性がある場合は、消防士に伝える

住宅火災で死亡した人の8割以上は逃げ遅れが原因です。逃げ遅れないために早く気づくことが大切です!
まとめ
火災は日常のちょっとした不注意で発生します。しかし万が一火事になったときは、慌ててどう対処したらいいのかわからなくなるものです。
火災を防ぐためには火災が起こる原因を理解し、その原因に対してできる限りの注意を払い、対策を打つことが大切です。火事を起こさないための環境や習慣づくり、いざというときの心構えを身に付けることや普段から火事に対する情報を確認しておくことが自分や家族を守ることにもつながります。
本日はここまで!以上、あやでした!