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宮大工と大工って何が違うの?伝統ある文化財を受け継ぐ職人「宮大工」について解説!

2020.7.21

Construnction Industory Media

こんにちは、POPCONE GIRLSのれいなです!

日本には数多くの神社仏閣城郭があり、日本の伝統的な文化財は海外からも高い評価を受けています。全国にあるそうした文化財の建築や補修を手掛ける職人のことを宮大工と言います。宮大工という言葉を聞いたことがあるという方は多いと思いますが、木材だけで建築物をつくるという大工の中でもさらに専門性の高い職種になります。

今回はそんな最高の技術を誇る職人「宮大工」についてご紹介していきます!

宮大工とは?

宮大工とは主に神社や仏閣などの伝統建築を手掛ける職人を指します。これは神社や仏閣を「お宮さん」と呼んでいたことに由来した呼称です。神社や仏閣は「木組み工法」で建てられているので、木組みの技術を習得している大工でなければなりません。

別名「渡り大工」とも呼ばれていて、全国各地の神社仏閣の修理・解体作業や建築工事を行うため家を離れて全国を渡り歩いている宮大工もいます。

宮大工になるには?

宮大工として働くのに必要な資格はありません。ただ、神社仏閣を専門に手掛ける工務店は数が少ないため未経験からいきなり就職するのは難しいかもしれません。まず一般的な大工として働き、ある程度の経験を積んだ後で宮大工の工務店に弟子入りするのがいいようです。

宮大工と大工の違い

宮大工と大工の決定的な違いはその工法にあります。日本の建築物は古くより「木組み」と呼ばれる工法で建てられてきました。釘や補強金物を使わず、木材を組み合わせるだけで骨組みを作り上げます。しかし、木組み工法は工期が長く使用する木材も全て手作業で加工しているためコストがかかるという難点があります。

工期短縮とコストカットのために発展したのが現在主流の在来工法です。在来工法では、機械で加工された木材を使用し釘や補強金物を使いながらの作業となるため工期短縮や大幅なコストカットができるようになりました。

宮大工も家屋大工も木造建築を手掛けている点に関しては一緒です。ただ、どの工法で建てるのかということが大きな違いになります。

宮大工は修行年数が長い

一般的な大工は個人差もありますが大体2~3年ほど修行すれば一通りの作業ができるようになると言われています。しかし、宮大工の場合はそうはいきません。一人前と呼ばれるまでに最低でも10年はかかるのが一般的です。宮大工は使用する木材を全て手作業で加工し、その際に使用する道具も全て職人自身が作成しています。実際の接木までにかかる行程が長いため、10年ほどは師匠の下で基礎を身体に叩き込むことになります。

この修行年数の長さも宮大工の特徴といえるでしょう。

 

宮大工の技術

何百年も遺っていく神社仏閣を造るには、そのための決まりごとがあります。それは社寺建築を建てるにあたり守るべきルール・基準とも言えるもので、宮大工の技術は一般の大工が持つ技術に比べてより専門的な技術が求められています。

いくつかその技術の具体例をご紹介します。

木組み

木組みは建物の骨組みにおいて金物をほとんど使わず、木自体に切り込みなどを施しはめ合わせていくことで木と木をがっしり組み上げていく技術です。木材の加工を全て手刻みで行います。それには木を読むという作業が大変重要で木の生育状態やそれぞれの木の性質を読み、どういう用途に適すのかが決められます。手刻みされた継手仕口と呼ばれる技術によって、材と材を強固につなぎ合わせ地震の多い日本の環境から建物を守ります。

継手

継手とは木材の長さが十分でない場合に長さを継ぎ足すときに使われる技術で「腰掛鎌継ぎ」「台持ち継ぎ」「追掛け大栓継ぎ」など70くらいの種類があるとされています。これにはパズルを組み合わせるような複雑な知識と共に正確に材を削る技術が要求されます。材をはめ込んでしまうと表面からは全くその複雑さは見えないばかりか繋ぎ目もほとんどわからないくらい精巧なものです。

仕口

仕口とは2つ以上の材をある角度に接合する技術で、土台と柱の繋ぎ目、梁と桁の繋ぎ目などそれぞれの材を組むときに使われます。「兜蟻掛け」「大入れ蟻掛け」などと呼ばれるものがあります。

規矩術(きくじゅつ)

規矩術とは一言で言えば大工が使う差し金による計算法です。木造建築においてはさまざまな部材を縦・横・斜めに組み合わせて建物が出来上がりますが、それらの寸法や角度を差し金一つで計算する智慧と技術が規矩術です。経験や言い伝えによる宮大工の工匠間の秘伝であったとされています。丸や六角、八角なども自在に作れるということです。

 

宮大工の年収と将来性

宮大工の年収は見習いで350万円~400万円、一人前になると600万円ほどになることも少なくありません。中には年収1000万円以上稼ぐ宮大工の方もいらっしゃるようなので実力次第ではかなり稼ぐことも可能ではないでしょうか。

宮大工の将来性としては、今の時代では新たに寺社仏閣を建設するような案件は少ないです。日本の建築においても戦前は木組み工法が主流でしたが、現代ではRC構造や鉄骨造が広く普及し木造建築においても在来工法やツーバイフォー工法が主流となっています。しかし、新築の工事の需要は減っても既存の寺社仏閣は経年劣化により改修工事が必要になるので宮大工は欠かせない存在です。

宮大工は世界最古の木造建築である法隆寺など文化財の保護を通じて、後世に日本の伝統建築を継承していく役割を担っています。歴史的建造物に係わる解体や修理における需要はなくなることはまずありません。

 

まとめ

神社・仏閣の建築や補修を手掛ける高度な建築技術の継承者として大工の中でも尊敬を集める宮大工。そんな宮大工も高齢化が進み、修行の長さや厳しさから継承者の数は100人を切るところまで減少していると言われています。

宮大工は貴重な日本の文化財を守り続けるために欠かせない存在であり、基本的には引退するまで続ける方が多い職種です。歴史的な建造物の修理に携われるだけでなく、自分が手掛けた建造物が数百年後まで残るという点は宮大工ならではの醍醐味ではないでしょうか。日本の文化や伝統に関心が高い人にとっては宮大工は一生をかけて取り組める仕事と言えるでしょう。

本日はここまで!以上、れいなでした!

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