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職人技が光る!足場工事の種類と歴史

2019.7.18

Construnction Industory Media

こんにちは!POPCONEのあやです。

外壁塗装の工事の際によく登場するのが「足場」です。街中の建設現場などでも、足場を使って高いところで作業する職人さんを見たことがあるのではないでしょうか?

なぜ足場は必要なのでしょうか、また足場はどんな役割をしているのでしょうか。今回はそんな足場工事の仕事についてご紹介をします。

足場とは?

足場は外壁など普段は手が届かない箇所の作業用に造る仮設の作業床や通路のことです。その足場を設置する工事のことを足場工事と言います。どんな工事でも、まず働く人たちが安全に作業できる足場設備がなければ始まりません。現在では鋼製(鉄製)の枠組み足場を設置するのが一般的です。

現在では工事現場などで当たり前に見かける足場ですが、昔から同じように造られていたのでしょうか?ここからは足場工事の歴史について、材料の違いから造り方の変化などを一緒にみていきましょう。

 

足場工事の歴史

今の足場は銅製が主流です。この形になるまでにはさまざまな足場がありました。古くは泥のレンガや、砂礫を積み上げただけのもので形成されていたと言われています。

日本の建設現場においては竹を加工したものや木材を加工した「丸太足場」が多くありました。これは杉やヒノキなどの細い間伐材を鉄線(ナマシ番線等)で締め上げて固定するというものです。しかし安全面への配慮から、現在では多くの先進国で鉄製のものへとシフトしている傾向があります。

では、足場はいつ頃から工事現場で使われだしたのでしょうか?

足場工事はいつからあった?

足場の歴史は非常に古く、世界ではエジプトのピラミッド中国の万里の長城にも足場が使用されていたと言われています。日本では奈良時代の遺構から足場穴の跡が見つかっており、この時代から足場の歴史は始まったと考えられています。

足場工事でお城などがたてられていた

「なんと見事な平城京」の語呂合わせで知られる平城京遷都(710年)では、“高いところに登る足がかり”という意味の麻柱(あななひ)という言葉が登場しており、これが現在の足場を指す最古の言葉として記録されています。この頃から足場はお城の建設に重要な役割をしていたことがわかりますね。

江戸時代には、浮世絵師である葛飾北斎の作品「富嶽百景(三編)足代の不二」に、こてを手にした左官職人が丸太足場の上で地上の作業者から漆喰を受け取る様子が描かれています。

古くから、足場は建設の現場には欠かせない存在だったようです!

現代の足場工事

1955年7月に日本ビテイ株式会社(現在の日鐵住金建材株式会社)が設立され、日本でも建わくの製造に欠かせない高抗張力鋼管の生産が可能となりました。ここから現在に至る枠組足場の本格的な生産が始まりました。

このころ作られたデビッド・イー・ビティ考案の「ビテイ足場」という銅製の枠組足場の基本形が現在でも多く使われいて、さまざまな建設現場において必要不可欠なものとなっています。最近ではアルミニウム製などの軽量の足場も使用されています。

ひとことに足場と言ってもビテイ足場だけではなく、現場に合わせたたくさんの種類があるそうです。

 

足場工事の種類

足場の種類には下記のようなものがあります。

  • 枠組足場
  • 単管足場
  • ブラケット一側足場
  • くさび緊結式足場
  • 張出し足場
  • 吊り足場
  • 吊り棚足場
  • 丸太足場
  • 可搬型ゴンドラ
  • 移動昇降式足場

さらに足場の組立方には、本足場、一側足場、二側足場、棚足場などがあります。建設業の死亡災害の約4割を占める墜落・転落事故を防止する目的で手すり先行工法を厚生労働省が推奨しています。

足場にはこんなにたくさんの種類があるんですね!この中からいくつかをピックアップしたので詳しく見て行きましょう!

単独足場

直径48.6mmの単管と呼ばれる鉄パイプを組み合わせて建てる足場のことです。パイプ同士はクランプ(金具)をかみ合わせ、ボルトを締めて接合するタイプで、小規模な工事や作業現場、狭いビル間での足場に用いられることが多いです。

中国や東南アジア諸国などの建設現場では、かなりの高層建築物でも竹と石油系の結束バンドなどによる単管足場が組まれることが多いそうです。

丸太足場

杉、ヒノキ等の細い間伐材を鉄線(ナマシ番線等)で締め上げて固定する昔ながらの足場の仮設方法のことです。日本では安全性の観点から使用が激減しましたが、鉄パイプの足場が組めない狭い住宅地での塗装・解体工事や神社仏閣の修理現場などで利用されています。

手すり先行工法

転落事故の多くが足場の床板の組立・解体時に生じることに着目したものです。足場の床板の取り付ける前に、一段の上の手すり部分を取り付け、足場の床を取り外す際には床板を取り外してから手すりを外すもの。手すりの組立方法によって、「手すり先送り方式」「手すり据置方式」「手すり先行専用足場方式」の3種類の仮設方法が存在します。国土交通省と農林水産省は2004年度から全ての直轄工事で標準採用しました。

吊り足場

上部から吊り下げた足場のことです。橋梁工事足場、プラント、造船など高所作業用足場として使用されています。

可搬型ゴンドラ

屋上面からワイヤロープで吊り下げ、作業床に取り付けられた巻上機(エンドレスワインダーやトラクションホイストと呼ばれる)に通しワイヤロープを掴みながら昇降するものです。従来の足場と比較して下記のような特徴があります。

  • 高い建物高さでも補強の必要がない
  • 防犯性に優れる
  • 昇降が楽になる
  • 設置の手間が少ない
  • 景観が優れる
  • 風に弱い

移動昇降式足場

商品名であるリフトクライマー(工法)とも呼ばれています。トラスを鉛直方向に設置したマストに沿って作業床が昇降する足場。従来の足場と比較して下記のような特徴があります。

  • 高い建物高さでも補強の必要がない
  • 防犯性に優れる
  • 昇降が楽になる
  • ある程度の強風でも使用できる
  • 複雑な形状の建物に対応できない

足場によってさまざまな状況に対応でき、現場の生産性も大きく変わるのですね!一方で足場を使わない特殊な工事もあるそうです!

 

足場を組まない「無足場工法」とは

無足場工法とは、建築物の屋上から垂らしたロープに作業員がフックを付けてぶら下がったり、ゴンドラやブランコを繋いでその上に作業員が乗ったりすることで足場を使わずに外壁工事を行う工法です。足場を組む必要がないため建物同士の間隔が狭い場合でも人が立って入れる隙間さえあれば工事が可能です。

また足場を組むための高額な費用がかからないためコストを抑えることができます。

足場を組まないメリット

欧米では無足場工法の歴史は古く、大きな橋やダムの工事などで使われています。日本ではまだ技術的な面や装備などの面であまり普及してはいませんが、足場を組まないメリットは以下のようにたくさんあります。

  • 施工期間が短く、工事費用が抑えられる
  • 陽当たりや騒音による居住者のストレス軽減
  • 居住者の防犯面の不安軽減
  • マンション等の景観が保たれる

これらのことを考えればもっと普及してもよい工法だと思われますが、無足場工法は、限られた業社でしかできないのが現状です。

 

まとめ

日々技術革新を続ける足場の世界。最新の技術を取り込みながら、安全性の確保・業務の効率化が進むこの世界で昔も今も変わらないのは「建設では足場が必要不可欠である」ということ、そして「部材や組み方が変われど、足場を組み立てるのは“人”である」ということです。

足場は、そういう意味では、“国境や歴史を超えて受け継がれる由緒正しき職人技”といえるでしょう。

本日はあやがお伝えしました。次回もお楽しみに!

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